2007年07月26日

ワイエス通信 Oklahoma, Tulsa より

ワイエス通信 Oklahoma, Tulsa より(1)
5/15/07
5月15日午前4時半、
おはようございます! オハイオ州タルサから中村です。(日本は夕方6時半ごろ)
成田―シカゴ経由で、昨日午後1時35分(日本時間15日、夜中の3時35分)にTulsa空港に着きました。全行程約16時間という長旅でしたが、不思議と疲れませんでした。機内はそれほど混んでいなかったのが幸いでした。3人席の列の間が空いていて、その向こうの席には、タイから兄弟3人で来たという大学生の男の子がほとんど眠り続けていて3食のうち最後の1食しか食べませんでした。よくもそんなに長く眠れるものだと感心して聞いてみたら、タイから成田までは兄弟が隣だったので、5時間しゃべりっぱなしだったということでした。長時間のフライトでは隣にどんな人が座るかで疲れ具合がまったく違います。私はほとんど眠くなく、パソコン、読書、映画などを見て過ごしました。

シカゴは現地時間朝8:10着、約3時間半乗り換え時間があり、11:55シカゴ発、タルサまでは約1時間40分くらい、鹿児島から沖永良部島へ飛ぶような小さな飛行機でした。ほぼ満員で、ここは2人席、隣はこれもまた静かな女の子でほとんど話もせず、ずっと本を読んでいたので、今度は私が良く眠りました。

タルサの空港はそれほど大きくなく出口もすぐ分かりました。まだ若そうだけどかなりふくよかなTobbieさんがOtoyo Nakamuraと書かれた紙を持ち上げて出口で待っていてくださいました。明るくていかにもアメリカヤンキー娘といった感じ、私を歓迎し、長いフライトをねぎらう温かい言葉をかけてくださいました。重いスーツケースもひょいっと持ち上げて、私の腰ほどもある高い荷台に載せてくださいました。外は真夏のような暑さでした。「きょうは特に暑い!」とトビーさんは言っていましたが、タルサはもう夏です。美術館やホテルはクーラーが入っていました。 Tulsa をこちらの人は「トルサ」と発音します。

まずはギルクリーズ美術館へ行って作品の無事到着を確認しました。シンシナティの学芸員ケイティさんが5時間トラックに同乗してきたそうで、作品は展示会場にきちんと並べられていました。美術館はシンシナティよりは小さいけれど、新緑の木立に囲まれた美しい立派な美術館でした。周囲には公園があり散歩が出来る小道があるそうです。 この美術館も休館日はないそうで、月曜日も開館し常設展を見ている観覧客がいました。展示室は深緑色に塗り替えられきょうからの展示作業は準備万端といった感じで、ちょうど学芸員のデイビットさんがシンシナティから譲り受けたバーナーなど作品以外の展示物を点検しているところで、しばし歓談して、きょうからの段取りも決まりました。

須崎社長のこともお話いたしました。実はこの美術館はアメリカでもアート・イン・レジデンスの草分けだったそうで、須崎社長の活動に大変興味を持っているそうです。すでにシンシナティからの資料もお持ちで、スピーチもまたビクトリア・ワイエスと一緒になりそうです。私も丸沼コレクションの話をドーセンツと呼ばれるギャラリートークの担当者たちにすることになりました。ここにはドーセンツが80人もいるそうです。
ワイエスオフィスからは、またビクトリアとカレンさんが来るそうです。オープニングレセプションは午前と午後2回あるそうです。

ホテルは快適です。ちょっと残念なのは、改築工事が終わったばかりだそうでまだ冷蔵庫がついていないことと、インターネットの電波が弱く部屋にケーブルは来ているのですが、使えません、ロビーにあるビジネスルームのパソコンを使うことになり、それも1台しかなく不便を感じています。そういうことでレポート第1便はFAX送信いたします。

きょうは8時30分にホテルのシャトルバスで美術館へ行きます。分厚い木箱を開けいよいよ作品に再会です。 きょうは館長やドーセンツの担当者と面会の予定も入っています。夕方は美術館のスタッフがケイティさんと私の歓迎会を開いてくださるそうです。楽しみです。
日本の皆様はきょうもお疲れ様でした。おやすみなさい。私は元気で張り切っていますので、ご安心ください。
<豆辞典>
タルサ(Tulsa)はアメリカ合衆国オクラホマ州東部に位置する。古くから油田開発がさかんで、石油精製工場、化学工場が多い。大きい美術館は3館ほど、Gilcrease美術館は最大。水族館やアメリカの歴史博物館がり、公園が目立つ。機内から見下ろすと、緑が多く川があり穀物地帯が広がっている。小麦、とうもろこしが基幹作物らしい。人口は
393,049人で70%が白人、残りはヒスパニック、アメリカン・アフリカン、先住民、アジア人など。


ワイエス通信  Tulsa より (2)
5/18/07

こんにちは!お変わりありませんか?
こちらは、きょうやっとひと休みでした。Katieさんが昨日夕方までに作品チェックをすべて終え、きょうは休日を取ることになりました。

ギルクリーズ美術館のスタッフの勧めで、こちらでもうひとつ有名な美術館「Philbrook Museum of Art」へ行ってきました。一言で言えば「庭園がすばらしい!」まるでベルサイユ宮殿の庭のようでした。コレクションはイタリアルネッサンス、アメリカンインディアン、メキシコ、の絵画、彫刻、陶器、ガラスなど小さなギャラリーがそれぞれ個性のある展示がしてありました。シンシナティのTAFT美術館を大きくしたような規模で、個人の美術館とは思えないほど充実したコレクションでした。庭があまりに美しいので散策をしながら写真も数枚撮りました。
 そのあとで、ユティカスクエアという広いショッピング街に行きましたが、
店は木立の中に巨大なコンクリートの箱のように建ち、平坦であまり美しくなく、ここは物質主義のアメリカを思わせました。平日にもかかわらず、すごい賑わいでいったい何事かと思うほどでした。ちょうどお昼頃だったので、ケイティさんによると「周辺のオフィス街から車で昼食に来る人たちが多い」ということでした。広い駐車場が店の前にあり、アクセスがいいからはやっているようです。ここでケイティさんは日曜日に友人の結婚式で着るというドレスをいとも簡単に決めて買いました。私はスーパーで食料を少し買いました。

有難いことにはどこへ行くにもホテルのシャトルバスが送迎してくれるのです。一回たった2ドルのチップで済むのでケイティさんはすぐに電話をして呼びます。美術館の往復も全てシャトルバスで一度もタクシーを使ったことはありません。
ケイティさんはいよいよ明日帰りますので、二人でメキシコ料理を食べてお別れの夕食会をしました。いろいろと親切にしていただき、4日間毎日3食を共にしてすっかり仲良くなったので、お互いにちょっとさびしい気持ちになりました。
3歳の男の子と8歳の女の子のお母さんでもあり、事故の後遺症が残るご主人を抱えていながら苦労は微塵も感じさせない素敵な女性です。私も何とか応援してあげたい気持ちになりました。 To be continued~.

ワイエス通信 タルサ、シンシナティより(3)
5/20/07
お変わりありませんか?こちらは毎日いいお天気でさわやかです。
週末はスタッフは休みなので、私はシンシナティへ来ています。
きのう(5/19)私は3時半頃シンシナティ空港に着いて、シャトルバスでダウンタウンへ来ました。ホテルは前回泊まったガーフィールドは空きがなくてミレニアムホテルをケイティさんが取ってくれました。ここも美術館御用達だそうです。セシールさんが車で迎えに来て夕食を一緒にしました。セシールさんの家にご主人のジョンを迎えに行ってからその近くで食料品を売っているレストランに行きました。日本で言えば魚屋さんが魚を売りながらそれを料理して食べさせるところのような、安くておいしいところでした。順番待ちをして入るほど大変混んでいました。賑やかなギターの生演奏があり、いかにもアメリカ的だと思ったのは、演奏曲目がカントリーで、古いアメリカ民謡ばかりだったそうです。土曜日の夕方なので家族連れが目立ちましたが、みんな楽しそうに拍手をしたり、曲に合わせてスイングしていました。セシールもにこにこして彼女は歌が好きなので家事をしながら歌ったりするといっていました。ちょっとイメージできませんけどね。ジョンは新しい小説を書き上げたばかりだそうで出版社が買ってくれるかまだ分からないそうです。
久しぶりにまたシンシナティへ来ることが出来て懐かしいです。やはりタルサに比べると大きな街です。学芸員のクリスティンさんがご主人が撮った写真を用意してくださるそうです。メーガンさんがいろいろな資料を用意してあるそうで楽しみです。クリスティン、ボナディースさんとは月曜日のお昼をご一緒することになっています。きょうは朝美術館でメーガンさんとお会いしていろいろお話を伺う予定です。彼女はドーセンツ教育を頑張っていますが、ワイエス展からこの担当になったので、特に丸沼の資料を頻繁に使ってくださったそうです。きょうは彼女と夕食をすることになっています。
シンシナティの入館者が20,078人だったことをメアリーに教えたら「それは驚くほどの数字で、ワイエスはきっと喜ぶでしょう!」と書いていました。彼女はワイエス夫妻の世話で忙しく、ギルクリーズに来れないことをとても残念がっていました。

ワイエス通信 タルサ、シンシナティより(4)
5/21/07
昨夜11時頃シンシナティから帰ってきました。日本にいるときに遅い便しか取れなくて、もっと早い便に変更しようとしたら、変更料が100ドルもかかると言われ、不安ながら帰ってきました。しかし空港からホテルのシャトルバスを呼んだらパイロットが二人、ほかの客が一人同乗したので、まったく不安なく帰ってきました。シンシナティからいろいろと資料をもらってきました。写真係のブライアンさんがオープニングの様子をCDにまとめてあり、クリスティンさんから頂きました。ご主人が写した写真は後で日本へ送るそうです。彼女は3週間もヨーロッパを旅して帰ってきたばかりだそうで準備が出来なかったようです。


5/22/07
きょうはこちらGilcrease Museumの館長にお会いしました。館長は新しい館長が来るまでの臨時なのだそうです。もともとは教会の牧師だった方だそうでその後美術館の会計係、副館長を経て今臨時の館長です。 先日は少し緊張してほとんど話しませんでしたが、きょうは大変友好的に良い会話が出来ました。 いかにも牧師様という感じで話し方も穏やか、私の話をきちんと聞いてくださいました。午後はトビーさんのパソコンを借りて、資料作りをしました。

ギルクリーズの展示作業は順調に進んでいます。濃い緑色の壁にワイエスの絵がとても映えています。展示のほうは学芸員のデイヴィッドさんがかなり速いペースで進めていて、すごい!と思いました。彼の頭の中には展示風景がすっかり出来ていて、「この素晴しい作品群を展示するのはわくわくする。非常に楽しい」と言っていました。もう少ししたら照度チェックがあるので其の時に一緒にお願いしますと言われて、あまり邪魔をしないようにしています。

こちらでもワイエス展の期間だけレストランで「ブルーベリーケーキ」を出すのだそうです。私も日本でも「ブルーベリーマフィンを作ってオルソンカフェで出している」ということを話したら、「それはグッドアイデアだ!」と言っていました。アルバロの座っていたような椅子も壁の色に合わせて移動壁の横に6点ほど置いてありました。学芸員のDavidさんがかなり力を入れています。ここの美術館でも展覧会が待ちきれないとスタッフが張り切っていて、みんながひとつの目標に向かっている、そんなところで一緒に仕事が出来るのは本当にやりがいがあるし、楽しいです。
 明日はドーセンツの教育係に丸沼の話をすることになっています。

ワイエス通信 タルサ、シンシナティより(5)
5/26/07               
おはようございます!ところで、社長ご夫妻のお迎えはなんとリムジンだそうです。「夫妻は(VIP)Very Important Person ですからね」と言われました。 私もいつもご一緒させていただくので光栄に思います。ワイエスのお仕事でなければこんなことありえませんからね。きょうから月曜日までこちらは連休です。月曜日はメモリアルデイということで、日本で言えばお彼岸でしょうか。皆さん家族揃ってお墓参りする日だそうです。明日はトビーさんの家に招かれています。トビーさんは私が退屈しないようにといろいろ気を使ってくださいます。ダッシュくんという3歳の男の子がいてスクリーンセーバーにまでその子の写真を使っていて本当に可愛がっているのが分かります。私はダッシュ君に「モンチッチ」の小さなぬいぐるみをあげたらトビーは「あまりに可愛いので二人でシェアーしてもいい?」と聞いて子供のように喜んでいました。彼女は本当にユーモアがあっていつも私を笑わせています。

昨日嬉しいことがありました。Natia Cockett という若い学芸員が一昨日トビーさんを訪ねてきて、「日本の学芸員が来ていると聞いたのでぜひお会いしたくて来ました」と言って私たちはお互いに自己紹介しました。彼女の祖父母がハワイへ移民した日本人で、母親はその娘で父親がアメリカ人だそうです。「母親はあまり日本語を話さなかったので、日本語が話せない、自分は日本へ行ったことがないがぜひ行ってみたいと思っている。日本のことをいろいろ教えてほしい」と言い、昨日、私が体調が悪いと言うと、炊飯器とお米を持ってきてくれたので驚きました。アジア食品を扱っているマーケットへも連れて行ってくれるといい本当に親切にあれこれと気遣ってくれました。でもトビーさんが自分が担当だからと私をマーケットに連れて行ってくださって、インスタントのお味噌汁や、トーフ、たくあん、梅干、お茶漬けなど買い、昨日初めて白いご飯を食べました。お陰できょうは胃の具合もすっかり良くなりました。

毎日、美術館の方々とお昼を一緒に食べますが、油と量とパンにいささか飽きています。それを察してトビーとデイビットさんはイタリアンやタイ、メキシカン、スペインなどいろいろと連れて行ってくださいますがどれも似たり寄ったりで、やはり長期滞在になると食事は食べ慣れたものが恋しくなります。パンやヨーグルト、牛乳はホテルのショップで買えますので、野菜料理だけをレストランで頼みパックに入れて部屋で食べたりしています。アメリカ人の食生活は本当に偏っていて、太り方が異常です。よくもそんなに太れるものだと皮肉でも言いたくなりますが、デイビットさんも太っているし、トビーもコーラばかり飲んでいて「体に良くないことは分かっているけどもう中毒みたいなものね」とひらき直って言われると、私がかかわることではないと言うのを控えています。

明後日はナティアさんが他の美術館や「あさひ」という寿司屋さんに連れて行ってくださるそうです。楽しみです。タルサと美術館について今書いています。後で送ります。

5/28/07  Tobie さんの家に招かれて

きょうはメモリアル・ホリデイなので公的機関はほとんどお休み。午後3時にトビーさんがホテルへ私を迎えに来て、ご自宅へ招待してくださるという。車で20分くらいの郊外にある一軒家でした。3週間前に引っ越してきたばかりだと言っていましたが、部屋の中はすっかり片付いて、どの部屋もトビーさんのセンスの良さが感じられました。私を出迎えてくださったのは、ご主人のCorneyさんと3歳になる一人息子Dushちゃんでした。写真で何度も見ていたので、なんだか懐かしい感じがしました。
せっかくだから日本から用意してきた寿司の材料を使いたいのでと、私は手巻き寿司とお稲荷を作ることにしました。ご飯はナティアさんから借りた炊飯器でカリフォルニア米をホテルで炊いてきました。生魚は食べられないというトビーさんのために、カニカマボコやアボカド、きゅうり、紅しょうがなどを用意し、卵焼きはトビーさんのお台所で作りました。
 日頃はご主人のコーニーさんが料理をしてくれるので、トビーさんはこの日も飲み物やデザートの用意をするだけで、私の傍で何かと手伝ってくださったのはやはりご主人でした。 途中からナティアさんも参加され、みんなで楽しく手巻き寿司やお稲荷を作りました。 お寿司はアメリカでも人気の日本食なので、彼らも興味津々のようでしたし、美味しい、美味しいとかなりの量を平らげて、残りはナティアさんがルームメイトにあげたいからと持って帰りました。
 彼女のお米と炊飯器は大変重宝しました。 
 
5/29/07
きょうはいよいよ社長ご夫妻がオープニングへ出席のために来られる。美術館のスタッフは準備万端でお迎えしようと張り切っている。ビクトリア・ワイエスも夕方には到着の予定。明日からはワイエス展関係のイベントが様々に展開される。その模様は後日また。
posted by blueberry at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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