2007年05月23日

第7回アンドリュー・ワイエス展&フォーラム

 今年、第7回目となった丸沼芸術の森ワイエス展に800人近い観客が訪れてくださいました。4月29日に2週間の会期を無事に終えました。年々ボランティアが増えて、より充実したイベントになった感じがしました。毎年この時を待ち望んでいた方々が今年はどんな作品に出会えるだろうかと期待していることを思うと出品作品の選出にも気合が入ります。昨年から企画チームを募り、テーマに添った作品を選出いたしました。今年は素描が26点、水彩3点を展示いたしました。アンケートに寄せられた感想を読んでみますとワイエスの素描については、テクニックのすばらしさ、エモーションのほとばしりを逃さず描く巧みさ、描く対象への想い、写実に見えるが抽象的等‥。 「時間をかけてゆっくり丁寧に見ている人々が多かった」と受付の担当者が語っていました。
 丸沼芸術の森の外観は芸術家たちのアトリエが林立する大変シンプルで一見美術とは縁のなさそうな感じですが、竹林の名残があり、ボランティアの皆さんが作った花壇には季節の花が咲き、雑草が茂り、ワイエスの絵を見た後ではこの雰囲気がとてもしっくりなじむと言った人がいました。

 4月28,29日のフォーラムでは、学生さんたちがボランティアとして多数参加してくださり、賑やかに盛り上がりました。このイベントは、年に1回丸沼芸術の森のワイエスコレクションを見て、語って、楽しいひと時をともに過ごそうという催しです。全国から今年は87名が参加されました。1日目は丸沼芸術の森で制作活動をしている画家で大学で教鞭もとっていらっしゃる山本靖久氏による講演「ワイエスと日本人の感性について」と題して、画家の観点からワイエスの絵を分析し、日本人に好まれるその理由に迫りました。 2日目はイラストレーターの内田新哉氏による講演、「ワイエスの描く世界を旅して」が行われ、ワイエスの絵に出会って人生が変わったという内田氏が、ワイエスの作品の舞台を訪ね、その様子を画像とともに紹介しました。
 両日とも講演に続き分科会でのワークショップが行われました。A「高橋秀治氏―ワイエスなんでもQ&A」では、日本でのワイエス研究第一人者と言われている高橋氏が豊富な知識から皆さんのご質問に答えてくださいました。B「内田新哉氏―ワイエス作品に恋をして」では、内田氏が皆さんとともにスケッチをしたり、カントリーミュージックを聞きながら旅の写真を見たりしました。C「山本靖久氏―自然を捉える水彩表現(技法実技)」では、フォーラム初めての試みで、ワイエスの作品を実際に見ながら水彩の模写を実践しました。ワークショップでは参加者ご自身がワイエスの世界を経験したり、ワイエス感を語ったり出来る楽しいひと時です。

 休憩時には、オーナーの手作りアンパンを頂きながら歓談したり、ショップで図録や絵葉書、ポスターなど見ることも出来ました。グッズは主にアメリカから輸入し、日本では手に入らないような珍しいものがあります。

 今回遠くから来てくださった方の中に、「絵を描いていてどうしてもワイエスの素描を見てみたかった」と言い、7時間以上車を走らせて来られたという秋田県の方、また、やはり絵を描き始めてまだ浅いが、先生にワイエスの絵を見た方がいいと勧められ、昨年は常葉美術館へ行き、さらに思いを深めて今年丸沼まで来られた広島の方、その情熱には頭が下がりました。

 丸沼芸術の森の小さな展示室にはせいぜい30点しか展示できませんが、その中でたとえ1点でも心に響く作品に出会ってほしいと願っています。多くの資料の整理をしながら、改めてワイエス展の意義を思います。

交通事情の悪いところをはるばる来てくださった皆様、ご家族の協力のおかげで今年もボランティアに参加でき、共に活躍してくださった皆様に心から感謝申し上げます。来年また多くの感動に出会えるのを楽しみにしております。
―丸沼芸術の森スタッフ一同―
posted by blueberry at 06:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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